# エネルギーとモビリティを繋ぐ「セクターカップリング」の最前線

〜「E-STATION」「コンバージョンEV」「E-ChargeSIM」で私たちが描く脱炭素社会の未来 〜

 私たちAZAPA株式会社は、「全ての人が未来を選べる世界を実現する」というビジョンのもと、自他の優れた技術を結合するインテグレーション力を駆使し、社会課題の解決へアプローチし続ける企業です。
 現在、日本全体で2030年度に向けた温室効果ガス削減目標の達成が急がれる中、運輸部門のCO2排出量削減、とりわけ物流業界における脱炭素化の加速が極めて重要なフェーズに入っています。同時に、電力業界に目を向けると、太陽光発電の導入拡大に伴う「ダックカーブ現象」や、膨大な再生可能エネルギーが捨てられてしまう「出力抑制」の増加など、エネルギー供給のアンバランスが深刻な課題となっています。
 これら自動車産業と電力産業が抱える二つの巨大な課題を同時に解決する鍵が、モビリティとエネルギーのネットワークを融合させる「セクターカップリング」です。本記事では、私たちAZAPAが開発・展開し、社会実装を推進している3つのコア・ソリューション、「E-STATION」「バッテリー交換式コンバージョンEV」、そしてデータ基盤である「E-ChargeSIM」の最新動向についてご紹介します。

■ 災害に強く、地域共創を促すオフグリッド拠点「E-STATION」

私たちが展開するセクターカップリングのエネルギー側の重要拠点が、完全自立型のモビリティハブ「E-STATION」です。これは、電力系統から完全に分離・独立したソーラーカーポートと、蓄電・制御システムを一体化したオフグリッド型のEV充電システムです。
E-STATIONは、すでに日本各地で実装が進んでいます。2023年のG7広島サミットにあわせた展示会では中国電力様と共に実証機を出展し、和歌山県では株式会社オークワ様およびトヨタカローラ和歌山様と連携した実証導入を実現しました。さらに2025年5月には、名古屋大学様とのスマートモビリティプラットフォーム構築プロジェクトの一環として、名鉄蒲郡線の東幡豆駅前に設置を完了しています。
本システムは100%太陽光発電によってEVの充電を行うだけでなく、100Vコンセントを複数備えており、電動自転車や電動キックボード用といった小型モビリティ用の充電も可能です。最大の強みは「防災(レジリエンス)」です。災害等により停電が発生しても、設備が通常通り発電可能な状況にあれば非常用電源として機能し、家庭用機器への電力供給も可能となります。高騰する電気料金に依存せず、エネルギーの地産地消を実現する最小単位のマイクログリッドとして、地域の活性化と安心を支えます

■ 商用車の限界を突破する「バッテリー交換式コンバージョンEV」

一方、モビリティ側における私たちの重要なソリューションが、「バッテリー交換式コンバージョンEV」です。2025年3月、私たちは豊田通商株式会社様と共に、環境省の委託事業として既存のガソリン車両をベースとした本車両と付随設備の開発を完了し、実証を開始しました。
現在、軽貨物配送を担う商用車をEV化するにあたり、「長時間の充電による配送時間のロス(ダウンタイム)」「車両総重量の制約による大容量バッテリー搭載の困難さ」「急速充電の繰り返しによるバッテリー劣化とコスト増」という大きな壁がありました。 これに対し、私たちはダイハツ製「ハイゼット」やスズキ製「キャリイ」といった既存の軽商用車をEVにコンバージョン(改造)し、メーカー間で共通規格化した小型バッテリー(1本あたり2.5kWh、19.8kg)を6本(計15kWh)スロット式で搭載するシステムを開発しました。
残量が少なくなれば、自動販売機と同程度のサイズの「バッテリー交換ステーション」に立ち寄り、充電済みのバッテリーと入れ替えるだけで済みます。これにより充電のダウンタイムは事実上ゼロとなり、高価な急速充電設備も不要になります。荷室容量を維持しながら、効率的な運行を可能にする画期的な脱炭素型物流モデルです。
こちらは、商用車等の電動化促進事業(トラック)の対象車両に登録を予定しております。
お、弊社のコンバージョンEVはご紹介したバッテリ交換式EV以外に、通常の電気自動車と同様の充電式EVがあります。こちらは令和7年度に登録が完了しており、令和8年度以降も同様に補助金対象となる予定です。

■ すべてを繋ぐ頭脳「E-ChargeSIM」とデータ基盤

こうしたハードウェアのポテンシャルを最大限に引き出すのが、当社のウェブサイト(https://azapa.co.jp/e-company/e-chargesim/)にも掲げている「E-ChargeSIM」に代表されるクラウドデータ・ソフトウェア領域のソリューションです。

(YouTube:https://youtu.be/R3LfQvTvAQY)

私たちが提供するバッテリー交換ステーションは、単なる充電器ではありません。日々の運用データをクラウド上に蓄積・管理する充放電制御システムを搭載しており、将来的には設置施設の電力デマンドや再エネ発電量の予測、車両の運行計画を踏まえた「AIによる最適な充放電計画の自動策定・制御」を行います。 EVの移動は、すなわち「エネルギーの移動」です。私たちはこのデータを分析し、エネルギー需要の推定や充電制御を実現しています。また、バッテリーを長く安全に使い切る(サーキュラーエコノミー)ための「バッテリ残価推定技術」も開発しています。バッテリーの劣化モデルを構築し、高価な計測作業を伴わないオフラインでの残価診断を行うことで、使用済みバッテリーの二次利用(リユース)や証券化を促進し、バッテリーエコシステムのトータルコストを下げる仕組みを構築しています。

■ AZAPAが拓く、未来の社会実装

こうした私たちの取り組みは、特定の地域において既に明確なビジネスモデルとして成立しつつあります。例えば沖縄県の石垣島のように、再生可能エネルギーの導入ポテンシャルが高い一方で、発電インフラの規模が小さく(慣性力が低い)、ガソリン代や電気代が極端に高い地域において、私たちのシステムは真価を発揮します。交換式バッテリーを「電力の調整力」として活用しつつ、安価なタイミングで再エネを充電してEVの動力にするこのモデルは、地域特有の経済的・インフラ的課題に対する最適解となります。
私たちAZAPAは、ハードウェアのコンバージョンから、クラウドによるエネルギーマネジメント、そして地域に根ざしたインフラ構築までを「インテグレーション(統合)」することで、全く新しい価値を創造しています。「E-STATION」と「バッテリー交換式コンバージョンEV」が当たり前に行き交う未来へ向け、私たちはこれからも社会のアップデートを強力に推進してまいります。

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