それは世界と戦う自動車メーカーが、我々の独創性、プロジェクトのスピード感を評価し、最も身近なパートナーとして認めたことを意味しています。
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Tier0.5 の誕生
AZAPA が創立した 2008 年から、4 年が経過した時に、「Tier0.5」という言 葉が生まれました。それまでは、自動車分野の研究事業を主軸に数人で、継続 性のある企業体になる為に奮闘している時期でもありました。ブランディング の為にコンセプト EV を作り、展示会に出展、多くの方から賞賛を受けると同 時に、どうしてこんな車両に皆が驚くのか?、と不思議な感じであったことを 鮮明に思い出します。自動車のエンジン設計を経験していた我々には、とても 小さな挑戦でしかなかったからです。その後、ある自動車関係の著名な方が、我々 を「Tier0.5」と呼んだのです。それが、AZAPA のシステムインテグレーション・ メーカーとしてのストーリーの始まりです。
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Light Sports EV
L6e 規格対応
AZAPA が2011年のモーターショーに出展、 自動車を進化させる集 団として存在感を示す
システムインテグレーション
Tier0.5 は、国内唯一のシステムインテグレーションを可能にする企業と位置 付けています。日本は、垂直統合による自動車産業クラスタが一般的で、サプ ライヤーは、何層にも裾野が広がるような ティア1(システム部品)、ティア 2(部品)、ティア3(材料)と呼ばれるヒエアルキー(階層構造)を形成し、 合理的な企業体へ変化をしていました。この構造により、効率の良い利益率を 出す自動車産業が構築され、日本の自動車は、品質が良く、比較的に安い自動 車を世界に提供し続けてきたのです。しかし、繁栄とは反対に陰りを落とします。 システムインテグレーションを可能とするリソース不足に直面します。
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INTEGRATION
システムの組合せ ( 融 合 ) により新たな価値 を創造する
システムの組み合わせと最適性能の設計
システムインテグレーションは、簡単ではありません。ほんの一部の人しかで きない、希少な存在です。エンジンの性能設計をしている人からすると、それ が仕事ですから当たり前ですが、それ以外のユニットのシステム設計は、自動 車全体の最適性能を制御するまでに至らないのです。こうして、システムを分解・ 再構築できる存在こそが、我々の存在価値であると気づいたのです。
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Magician である存在感
Tier0.5である役割は、自動車の価値を決定づける機能と性能の最適バランス を設計できる存在でなければなりません。エンジンを主軸とする車両性能は、 パワートレーンのみならず、ドライブトレーンにも大きく影響します。システ ムの性能因子は、顧客の多様なニーズに比例して、複雑なシステムとなり、絡 み合い、紐解くことが困難になっていきます。単に、物理的に分解することが 困難なのではなく、上位システムと下位ユニットの無数な相互接続のアーキテ クチャーを理解することが、もはや不可能な状態です。我々は、この不可能な 状況を一変させる為に存在します。
プロジェクトの目的
モデルベーステクノロジーを基盤 に、新たなシステム価値を提案、課 題解決の為に選択肢と可能性を導く
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コア・テクノロジー
我々は、モデルベーステクノロジーを基盤に、独自の設計プロセスと開発環境、 エンジニアリングの効率化の図るツールを提供しています。モデルベーステク ノロジーの分野では、リーディングカンパニーとして、業界を牽引する役割を 担って、教育指導や設計標準化にも貢献しています。モデルベースによるシス テムの可視化では、計測 LAB による最先端な計測設備と計測技術に支えられ、 あらゆる性能のデータをモデル化し、シミュレーションを実現します。この CPS(サイバーフィジカルシステム)分析こそが、インテグレーションのコア テクノロジーであり、複雑なシステムに埋もれた問題や新たな価値をInsight(洞察)を与えます。
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イノベーションと制御 ECU
コア・テクノロジーで与えられた Insight モデルは、システムの新たな価値の可能性を見出します。この Insight モデルを制御モデルに変換し、機能システムとして、全体性能のアップデートを実現します。この場合の多くは、新たなテクノロジーとビジネスモデルをエッセンシャルとして、イノベーションが介入します。ビジネスモデルは、社会システムとの連携を意味し、単にシステム 単体のアップデートではなく、社会システムとの役割の変化、あるべき変化への追従を可能にする為です。
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リダクションと経済循環
システムインテグレーションでは、リダクションテクノロジーも重要です。リ ダクションとは、コストや性能の最適化を実現する技術領域です。高機能なシ ステムは、販売台数をスケールすることで、誰でも利用できるコストに適正化 されていきます。システムのアップデートは、我々の生活に変化を与え、必ず しもポジティブではない可能性もありますが、新たな価値観を提案します。そ れこそが、社会システムの課題解決を行う企業の価値行動の全てにつながりま す。廉価な部品を調達し、高度な制御技術で同等な性能を作り上げる技術、あ るいは、性能の一部を他のシステムに転嫁し、既存のビジネスモデルとの融合 による設計は、経済循環を促す仕組みを持つことでもあります。
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REDUCTION
システムのコストや 性能の最適化を実現 し、誰もが享受でき る製品を創造する